あなたも自転車で来る豆腐屋さん知っていますか?

昭和40年代初め、わたしが子どもの頃。夕方のほぼ決まった時間に、豆腐屋さんがラッパを吹きながら自転車で来ました。

ピープーと鳴るラッパの音が聞こえると、社宅の奥さんたちはお鍋やボール、どんぶりなどの容器を持ってお豆腐を買いに行きます。

おじさんが、自転車の荷台に積んだ箱のおけの中から、水につかったお豆腐を取り出して入れてくれました。今では、この場面も見られないですね。ラッパの音も聞かれなくなりました。なつかしいです。

お豆腐屋のおじさんはいつも同じ時間に来るから、時計代りになりました。公園で遊んでいたわたしとお友だちは「ラッパが鳴ったから帰ろう」って、家に帰りました。

夕方、山に帰る鳥さんたちを眺めながら…夕方の匂いがなつかしい。

夕焼け小焼け七つの子(ななつのこ)♪ を歌いながらみんなで帰りました。「カラスの勝手でしょ」じゃないですよ(笑)

夕焼け 小焼けで日が暮れて
山のお寺の鐘が鳴る お手々つないで皆帰ろう
烏と一緒に帰りましょう♪

からす なぜなくの からすはやまに かわいいななつの こがあるからよ
かわいい かわいいと からすはなくの かわいい かわいいと なくんだよ
やまのふるすへ いってみてごらん まるいめをした いいこだよ♪

はじめてのおつかい

林明子さんの絵本「はじめておつかい」が大好きです。主人公のみいちゃんのドキドキワクワク。ママのハラハラドキドキが伝わってくるほんわかしたあたたかい絵本です。

わたしのはじめてのおつかいはお豆腐。みいちゃんと同じ5才の時でした。

母に「ラッパの音が鳴ったからお豆腐を買ってきて」と言われました。はじめてのおつかいです。小さいお鍋を持ってルンルンしながら買いに行きました。

優しいおじさんがていねいにお豆腐をお鍋に入れてくれました。帰り道、うれしくて走ってしまいました。お鍋の中でお豆腐がぐちゃぐちゃ。こなごなになってしましました。

母にものすごく怒られました。とても怖かったです。自分が母親になり子育てを経験すると「なんて理不尽なんだろう」って思います。ゆらしたらお豆腐がくずれるって教えてないし。

わたしだったら絶対に怒らないです。炒り豆腐にでもすればいいし、こなごなでもそのままお醤油かけて食べちゃえばいい…

「失敗しちゃったね。今度は気おつけようね。おつかいありがとう」って言います。

忙しかったし経済的にも大変だったから、母はきっと余裕がなかったんだと思います。わたしはそれからお豆腐を買いにおつかいに行くことはなかったです。

でも、この子ども時代の経験は娘を育てる時に役立ちました。わたしなりに娘の気持ちを考えて接していたと思います。

豆腐売りは、なぜラッパを吹くの?

ラッパは、明治初期に乗合馬車や鉄道馬車の御者が危険防止のために鳴らしていたものです。豆腐屋が「音が『トーフ』と聞こえる」ことに気づき、ラッパを吹きながら売り歩くことを始めました。

関西地方では、豆腐屋はラッパではなく鐘を鳴らしていたそうです。

お豆腐は、好きだし大豆イソフラボンを摂るのによく食べています。

近くに個人のお豆腐屋さんはないので普段はスーパで買います。たま~にお豆腐屋さんで買うことがあります。やっぱり美味しい!

最後までお読みいただきありがとうございます(*^^*)