9月9日重陽の節句なんですね。あなたは重陽の節句を知っていますか?わたしは56才になってはじめて知りました。

桃の節句・端午の節句は有名だけど…重陽の節句は菊の節句とも言われています。

重陽の節句の読み方

なんて読むの。じゅうよう?わたし読めませんでした(笑)

ググりました。ちょうようのせっくと読むんですね。

重陽の節句とは・由来

節句は、季節の節目に行なわれる伝統行事。重陽の節句は、江戸時代に定められた五節句の一つです。

五節句とは、1月7日の七草の節句(七草がゆ)・3月3日のの節句(ひな祭り)・5月5日の菖蒲の節句(端午)7月7日の七夕・9月9日の菊の節句(重陽)です。

古来、奇数は縁起の良い数陽偶数は縁起の悪い陰数と考えられていました。縁起の良い奇数が連なる日をお祝いしたのが五節句の始まりです。災いが転じて福となるように、お祝いといっしょに厄払いもしていました。

重陽の節句の9月9日って9で縁起が悪いなあって思ったけど縁起の良い奇数なんですね。五節句の中でも一番大きな陽数の9と9が重なる重陽の節句は、昔は五節句の中で一番盛大に行われていました。

重陽の節句は、中国から伝わってきました。中国の陰陽思想では、この世の全てのものは陰と陽で成り立っていると考えられています。

美輪さん(美輪明宏さん)がテレビなどで話されている正負の法則のことを思いだしました。「昼と夜・日向と陰・陰と陽・北と南・男と女など地球というものは正と負。光と陰なのですよ。」

菊の節句とは

重陽の節句は、菊の節句とも言われています。菊は、中国で邪気を払い長寿の効能があると考えられていました。

日本でも平安時代ごろに貴族の宮中行事で、菊を眺めながら菊の花びらをのせた菊花酒を呑み交わす宴で厄祓いや長寿祈願をしていました。

時代とともに庶民にも広がり、江戸時代に五節句のひとつとなって親しまれるようになりました。

庶民の間ではお九日(くんち)呼ばれ、収穫祭と合わせて祝うようにもなりました。有名な長崎くんち唐津くんちはその名残です。今も新暦の10月に開催されています。

菊の節句はいつ?

2018年 菊の節句(重陽の節句)は9月9日です。

重陽の節句(菊の節句)はなぜ忘れられてるの?

現在の新暦の9月9日は旧暦の10月の中頃です。時期的にまだ菊の見ごろを迎えていないからではという説があります。

旧暦の9月9日は収穫の時期にあたります。他の収穫祭と統合されたのではという説もあります。

桃の節句のひな祭りや端午の節句のこいのぼりはお子さんのすこやかな成長を祝い願う大イベント。七夕もお子さんと楽しんだり恋人を思ったりなど身近な行事。

何となく思うのですが、菊の節句はちょっと地味で目立たない感じがします。そんなマイナーなところも忘れさられてきた理由なのかな…

ツイッターで重陽の節句(菊の節句)のツイートが沢山されていました。インスタでもお祝いをしてるお写真がアップされていてうれしく思いました。

わたしも菊を買いにお花屋さんに行こう。菊風呂とかもいいかも。菊は日本の国花だものね。菊の節句は大切に…ごちそうも食べたいしねww

菊の節句の食べ物は?

9月9日の菊の節句(重陽の節句)でお祝いとして食べる行事食があります。秋の収穫祭と結びついてきたので秋の食材が中心になります。

食用菊

菊の花のおひたし・お吸い物・サラダ・天ぷらなどが人気です。

鮮やかな黄色の菊はお刺身の盛りつけでお馴染みですね。

エディブルフラワー(食べられる花)の食用菊。ビタミンB1・ビタミンEが入っているから眼精疲労や美肌効果にもいいです。クサンテノン香りにはリラックス作用があるので菊の花のお茶やお酒でゆったり気分も♪

栗ごはん

江戸時代から重陽の節句に栗ごはんを食べる習わしがあります。菊の節句とともに栗の節句とも呼ばれています。

秋茄子(あきなす

「お九日(くんち)に茄子を食べると中風にならない」と言われています。
焼き茄子や茄子の煮びたしが人気です。

※中風とは、脳血管障害の後遺症(半身不随、片まひ、言語障害、 手足のしびれやまひなど)

菊の節句 和菓子

この時期には菊をモチーフにした和菓子が売られています。可愛くきれいな菊の花の和菓子で不老長寿を願うのもいいものですね。

おわりに

平安時代の菊の宴にタイムスリップしてみたいものです。きっと雅な優美なひとときだったのでしょうね。菊の被綿(きせわた)という風習が女官の間に広がっていて枕草子や紫式部日記にも書かれているそうです。

重陽の節句の前夜に、つぼみの菊の花に綿を被せて菊の香りと夜露をしみこませます。
この綿で肌を拭うと、老をすてることができるとされていました。

平安時代のアイチエイジング。いつの時代も女性はきれいで若々しくありたいものなのですね。

重陽の節句は大人の女性のひな祭り

江戸時代には、重陽の節句にともなって後の雛(のちのひな)という風習がありました。

上巳の節句(ひな祭り)で飾った雛人形を半年後の重陽の節句で虫干しをかねて飾ったそうです。虫干しして雛人形の痛みを防いでいたのですね。

人の代りに災厄を引き受けてくれる雛人形に感謝して大事にしていました。

重陽の節句は邪気を払い長寿を祝うもの。雛人形を再び飾ることで健康や長寿を願っていました。

3月3日のひな祭りは、女の子の成長を願うもの。9月9日は大人の女性のためのひな祭りだそうです。

秋の日に気品と落ち着きが魅力の菊の花を鑑賞しながら、大人の女性のひな祭りをしてみませんか?ステキで楽しそうです。